さて、一日あいてしまいましたが、
おとといの記事からの続きのはなし。
ある日、重曹を買おうと思ってお店に行ったところ、
重曹でなくてアルカリウォッシュというものが。
重曹とどこが違うのか??と思って成分を見てみると
セスキ???
なにこれ??
そんなわけで調べてみました。
俗に言うアルカリウォッシュというのは、
セスキ炭酸ナトリウムのこと。
チマタでは"セスキ炭酸"とか"セスキ酸"とか言われているみたいだ。
で、構造式はNa2CO3・NaHCO3・2H2O
炭酸ナトリウム(Na2CO3)と炭酸水素カルシウム(NaHCO3)の
複塩になります。
見てわかる人はわかるとと思いますが、
重曹(NaHCO3)に比べてアルカリが強くなっています。
(炭酸ナトリウムの方がアルカリが強い)
それで、アルカリウォッシュと言われているのではと思います。
(私の思ったこと。本当のところは知りません)
アルカリ成分が必要なときには、重曹よりセスキ炭酸Naの方が
洗浄力が強くなります。
ただし、泡を出したいときは、重量あたりのCO2含有量が
重曹に比べて小さくなってしまうため重曹の方が適しています。
で、セスキって何??慣用名というか日本名なのか??と思って調べたところ、
英語ではsesquiで、1.5倍のという意味です。
つまり日本語ではない!!
英辞郎ででも調べてください。
次に、ナトリウムイオン(Na+)と炭酸イオン(CO32-)の比について考えてみる。
1 molのセスキ炭酸ナトリウムには
Na+ : 3 mol
CO32- : 2 mol
なので、CO32- 1に対し、Na+が1.5
これを英語で書くと、
sesquisodium carbonate
となり、日本語にすると
炭酸セスキナトリウム
になってしまう。
(sodium tetratriacarbonateとも書ける、らしい)
なぜだ??
さすがインターネット。ということでしっかり答えを発見しました。
はじめにセスキ炭酸ナトリウムの構造式がわかったときに、
CO32- : Na+ = 1.5 : 1
としてしまったそうなのです。
その50年後に間違いだったということが明らかになった。
つまり、最初間違って構造式を同定してしまって、
そのときの名前が未だに使われている訳だ!!
Reference :
セスキ炭酸ナトリウム(トロナ)について @ 京大の吉村洋介先生のページ内
それにしても、セスキ炭酸ナトって、微妙な条件で出来るんですね・・・。
水に溶かすと、重曹と炭酸ナトに分かれてしまうし。
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